血統コラム(2)~非主流血統とは何か#1~
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主流血統と非主流血統
前回のコラムでは主流血統についてまとめました。
日本の主流血統については前回まとめたので、本日は非主流血統について触れていきたいと思います。
ただ非主流血統の方が少し複雑で幅が広いので、主流血統について再確認しながら違いについて時間をかけてじっくり確認していきましょう。
非主流血統とは言葉の通りではありますが、一言で言えば「日本の主流血統ではない」ということになります。
つまり前回まとめた主流血統とは逆の方向性の能力を持った血統が非主流血統であると言えます。
※人によっては反主流血統という表現を使う方もいると思いますが、ほぼ同じ意味です。当ブログでは非主流血統で統一します。
復習になりますが、日本の主流血統は下記のようにまとめました
非主流血統はこれらと逆の方向性ということになります。
ここで日本のGⅠレースについておさらいしておきましょう。
下記の図の通りです。
【図1】日本のGⅠレース(22年)
JRAでは2022年現在26レースのGⅠが開催されています。
茶色に塗りつぶしたものがダート競走(2競走)、グレーに塗りつぶしたものが障害競走(2競走)。
それ以外が芝競走(22競走)です。
当たり前のことではありますが日本のGⅠレースは圧倒的に芝レースが多数を占めます。
そして注目してほしいのは競馬場と距離が限られているということです。
現在JRAは札幌、函館、福島、新潟、東京、中山、中京、京都、阪神、小倉と10の競馬場で開催されているものの芝GⅠが開催されるのはその半分の東京、中山、中京、京都、阪神の5か所しかありません。
※京都は改修工事中のため開催していませんでしたが、23年より再開します。
さらに黄色に塗りつぶした距離を見てほしいのですが、22競走ある芝GⅠの内、実に15競走が芝1600m、2000m、2400mで行われます。
JRAの芝競走は1000mから3600mまで幅広く距離設定があるのですが、ほとんどの芝GⅠレースは上記の1600m、2000m、2400mで行われるのです。
この400で割り切れる距離を人によっては根幹距離なんて呼んだりします。当然GⅠレースは賞金も高いですからこの根幹距離競走で結果を出すこと=リーディング上位ということになります。
すなわち言い換えれば前回まとめた主流血統とはこのGⅠが行われる根幹距離のレースで力を発揮しやすいとも言えます。
ジャパンカップの結果から血統分析
一番記憶に新しいところから実戦を考えてみましょう。
以下は27日のジャパンカップの1~5着に好走した馬の血統です。
【図2】2022ジャパンカップ好走馬
ジャパンカップというのは日本ダービーと同じコースである東京芝2400mで行われるレースでいわゆる根幹距離レース。日本の主流血統が走りやすいレースと考えていました。
血統を意識しながらレースを振り返ってみます。
1着のヴェラアズールは父キングマンボ系に母系にサンデー系を持っていました。血統公式ではわかりやすさも含めて「父キンカメ系×母系にサンデー系」を主流血統としましたがキングカメハメハの父はキングマンボですから系統としては同じですね。いわゆる主流血統の中ではやや欧州寄りというところでしょうか。
2着のシャフリヤールは父ディープインパクト。ディープインパクトは種牡馬リーディング1位ですから主流血統ですね。「ディープインパクト×北米型血統」は瞬発力、スピードを強化する傾向があり、このコースもすごく相性が良いです。
3着のヴェルトライゼンデは父ドリームジャーニー。ドリームジャーニー自身はリーディング51位で上位とは言えません。しかし全弟のオルフェーヴルは同11位と上位にランクしています。母系は欧州色が強く、馬力のある血統。ドリームジャーニー自身も持久力、馬力に長けるのでサンデー系(主流血統)の中では欧州色が強いといったイメージでしょうか。
4着のデアリングタクト、5着のダノンベルーガもサンデー系の影響を強く受けている主流血統タイプでした。
私個人の考えではありますが、近年のジャパンカップを分析していれば主流血統が走りやすいのは明らかであって非主流血統である外国馬を本命にするという選択をするのはなかなか厳しいような気もします。もちろん未知の可能性に賭けるのも血統予想の醍醐味ではありますがね。
また今回は人気上位での決着でした。これは主観的なものかもしれませんが、人気上位で決着する時ほど血統の力は発揮しにくいです。血統の上積みを凌駕するような強い馬がごくたまにいるのも事実ですからね。逆に荒れる結果の時ほど血統での予想は力を発揮すると思います。過去走成績では選べないような馬であっても血統を使うことで馬券に入れることは決して難しいことではありません。
いやいやそんな簡単に決まらないだろ・・・
と思ったあなた。その通りなんです。競馬は甘くありません(泣)
もちろん競馬というのは不確定要素がたくさんありますし、状況によってもレースは様々な顔を見せてきます。同じレースは2度とないのです。
天候、馬場状態、ペース、馬群、コース回り、坂の有無・・いろいろな影響があります。それによっても走る血統が異なります。
例えば、同じ東京2400mでも日本ダービーとオークスとジャパンカップは狙うべき血統が微妙に異なります。
ただそれを考えるのは少し応用編。まずは基本をしっかり押さえておきましょう。レースによって「なぜ主流血統(または非主流血統)を狙うのか」を意識することが重要だと考えています。
上記の微妙な違いが気になる方は当ブログで詳細を毎週見解を更新していきますのでぜひ「犬でもできる競馬血統予想」をご覧ください(笑)
非主流血統とは何か
ここまで主流血統の復習をしていたら結構な文字数を割いてしまいました。
非主流血統を考える上で下記図を見てもう一度考えてみましょう。
【図3】2022年種牡馬リーディング(11月27日現在)
ディープ系を筆頭に各種サンデー系とキンカメ系が占める中でどの血統がいわゆる非主流血統でしょうか。
私は非主流血統の特徴は大きく分けて2パターンあると思っています。
1つは爆発的なスピード、パワー、持続力を武器としアメリカを頂点とするダートに特化した北米型血統。
もう1つは馬力、スタミナ、持久力を武器とするヨーロッパのようなタフなレース条件下で躍動する欧州型血統。
この2つが非主流血統の代表的な特徴だと思います。
この2つの非主流血統が力を発揮するレースはディープインパクト瞬発力を武器とするサンデー系が力を発揮できないわけです。
次回は上記リーディングを参考に具体的に非主流血統の代表種牡馬とその特徴を考えていきたいと思います。
血統公式
最後にまとめておきましょう。非主流血統とは2パターンあり
アメリカのようなスピードやパワーを競うダートのレースに強い北米型血統
ヨーロッパのようなタフな条件のレースに強い欧州型血統
これらの非主流血統が力を発揮するとき、日本の主流血統であるサンデー系は力を発揮しにくい
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